2021 5月 こどものくにだより 園長 北野暢隆
例年、年の初めごろに実施、調査される「大人になったらなりたい職業」の結果が、先月発表されました。全国の小学生、中学生、高校生が対象ということですが、今回の結果は、小学生の女子以外は、小学生から高校生までの男女において、「会社員」が1位となりました。
どうもこの一年間、子どもさんが、在宅勤務のお父さんやお母さんのその働く姿を実際に目の当たりにし、そのあまりの立派な姿に感動されたのでということです。
少し話は変わりますが、こんな話を以前、聞いたことがあります。
医者の子どもは、自動的に医者になれると思い込んでいたり、特になりたいわけでもないのに、なんとなく親のあとを継ぐと思っていたりするケースが、結構多いということです。
お金が解決してくれると考えていたり、ただ何となく、何のビジョンもなく医者になったりしている方も多いようです。そんな医者に診てもらわなければならない患者側は、たまったものではありません。
両者に共通している点が、日頃、お家でご両親のお仕事について、例えば、仕事の苦労話やうまくいったお話など、そして、生活を支える仕事とは、そもそも大変なことであること、生易しいことではないことを伝えきれていないのではないかということです。
この1年、緊急事態宣言をはじめ、まん延防止措置などコロナに踊らされてまいりました。この間、ソーシャルディスタンスの確保や在宅勤務を余儀なくされ、また、余暇では買い物、ハイキングなど外出制限を受けるなど何かと不自由な生活を強いられることになりました。家族が、顔を突き合わす時間が増えたことで、「夫婦間に亀裂が入った。」「こどもを感情的になって、つい怒ってしまうことが増えた。」など、様々な弊害が出てきていることを耳にします。それはストレスの影響からだけではなく、普段からの意思の疎通が不十分であったことが原因ではないでしょうか。
「家庭内では、極力スマホは使わないように」とお伝えいたしておりましたが、家族間の会話が増えれば、家族のキズナが深まり、こどもたちの言葉の習得につながり、大きな成長を見込めるということをご認識いただきたいと思います。
先月、ゆり組のみなさんには、国語辞典をお配りしました。いよいよ「ことばあそび」が始まります。
5月の予定 13日(木) 園外保育
21日(金) 眼科検診