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2022 1月 園長だより

 先月、下旬、大変な現場を目撃いたしました。
それは、夕方4時ごろ、少しお迎えの皆さんがちらほらしだした頃です。普段と変わりないお迎えの時間帯でその場面に出会いました。
 ママがお迎えで、どの子も、テンションは、最高潮です。ようやく、上がりかまちまで、連れてきても、靴を履いてもらうまでが、これまた大変。
 そんな時に丁度、居合わせた年長クラスのいつも笑顔の彼が、その子の靴箱から靴を出して、向かいの上がりかまちへ、すーと、靴をそろえて出してあげたのです。
おまけに、そのお友達の脱いだ上靴をそろえて靴箱まで戻してあげたのです。
 おともだちは、まだ小さかったので、お礼も言えなかったように思いますが、お母さんは、いたく感動されて、お礼を言われていました。
 何気ない風景に映るかもしれませんが、それがどうしたと言われるかもしれませんが、普段、優しい笑顔の、しかし、運動会や先日の生活発表会では、緊張しながらもしっかりと精一杯、自分の役割を果たす姿を見せてくれた彼が、それ以上に第三者に「いたわり」「おもいやり」「やさしさ」でもって対応してくたことに私は、本当に感動しました。
 常に礼儀礼節をわきまえるように、とか、靴箱には、きれいに揃えて靴を片付けましょう、などということは、日ごろから子どもたちに伝えていますが、これは、まさにその個人の本質です。
 21世紀を迎える前に生涯を閉じられた作家、司馬遼太郎が、今を生きる私たちに残された言葉を思い出しました。
 「やさしさ」「おもいやり」「いたわり」「他人の痛みを感じること」これらの言葉はもともと一つの根から出ている。根と言っても、それは本能ではない。だから、私たちは訓練をしてそれを身につけねばならない。
 これは、小学校6年生の教科書に掲載されている“21世紀に生きる君たちへ”の中の一部です。
 人は、その字のごとく、互いに支え合っている、ということも、つづられています。
 また、昔と違い、今は、近所付き合いも希薄になり、地域も失われてきたことによって、ますます、子どもたちの居場所がなくなり、子どもたちが育つ環境も悪化していくことへの憂いも読み取れます。実際、京都のアニメ会社放火事件、先日の大阪梅田の病院への放火事件や投身自殺など、司馬さんは、予見されていたのではないかと思えるような、作品です。
 今回の園でのケース以外にも、子どもたちに教えられることはたくさんあります。心の余裕がないとできないことです。子どもたちには、これからもその純粋な気持ちを失わないように、都度、その行為を褒めて、また、みんなにも紹介に努めていることはもちろんのことですが、何よりも子どもの大きな成長に感動させられ、また一つ、子どもたちに大事なことを教えられました。

1月の予定 
27日(木)、28日(金) おみせやさんごっこ

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