2022 8月 こどものくにだより 園長 北野暢隆
夏と言って連想されるのが、プール、海、川での楽しい水遊びですが、毎年、この夏の時期になると水難事故が毎日のようにニュースで取り上げられます。
水位、10センチメートル これは、小さなこどもたちが、つまり、溺れ死ぬ可能性のある深さ、実際に事故で取り返しのつかない事態になった水深です。どの保育園でも、夏場のプール遊びのときには、細心の注意を払っておられることだと思います。
夏場以外には、たくさんの水と触れ合う機会がないなか、最初は、緊張感があったこどもたちも、緊張の糸が切れてしまうと、想定外のことをされることを覚悟しておかなければなりません。楽しんでおられる姿と危険は、いつも背中合わせです。
大阪近郊で言うと、琵琶湖湖畔。あまり波はない真水とくれば、保護者の皆さんも小さなお子さんの遊び場としてはうってつけとお思いでしょう。
大阪府下でも、きれいな小川で遊べるところが、たくさんあります。いつもとは違う環境で、バーベキューをして、その上、水遊びができるとなると、子どもたちも大喜びするはずです。
おうちでは、毎日のように、夏場の汗を洗い流すために、また、お父さんやお母さんとお風呂に入り、遊ぶことを楽しみにしているはずです。
上の3つの場面で、誰も不測の事態を想定されていないのではと思いますが、実際、私の身近なところで命をなくされています。こどもたちを楽しませてあげようという行為が、一転して取り返しのつかないことにはしてほしくありません。
おぼれている人には簡単に手を差し伸べてはならないと昔、学校で教わってきました。当の本人は、藁にもすがるといわれるように、とても冷静な判断ができる状況ではないからです。
そのためにも、普段から、まだまだ小さな時から水に慣れ親しむことが大事なことなのです。
保育園や学校施設におけるプール遊びは、決して上手に泳げるようになるためだけの行事ではなく、「水を怖がらない」、危険から身を守るという意味合いが含まれています。
こどもたちは水遊びが大好きです。暑くなるとなおさらですが、興味も相まって、水遊びに夢中になります。先月の「どろんこあそび」では、乳児さんから幼児さんまで、頭から水道水を掛けられても大喜びで、はしゃいでいた様子が思い起こされます。それでもまだまだ、プールの遊びの時には、水への抵抗感があるお友達もおられます。
人間の体にとっての水は欠かせないものです。とはいうものの、いつも適量が手元にあるわけでもありません。
水に慣れ親しむことによって、水の楽しさと水のこわさを順次お伝えしていかなければと思います。
8月の予定
12日(金)~16日(火) お盆休み
26日(金) 親子遠足(さくら組、もも組、すみれ組)