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2023年7月 園長だより

2023 7月 こどものくにだより  園長 北野暢隆
 「好きであること」そして「考えること」この2つが備われば、鬼に金棒です。
一つ目は、「好きなことは上達しやすい」ということです。 どんな物事でも、上手くなったり深く知ったりするためには、その物事に興味を持つことがまず一番だということです。
そして、「考えること」については、ひとつ興味深いテレビドラマをご紹介いたします。
 先日、部下を育てる上司とのやり取りを見事に表現した連載が終了しました。連載ではありますが、それぞれ、毎回出場する部下の出演者が、ドラマ上の私生活において、何らかの個人的な問題を抱えながら、その業務遂行に向けて見事に完成させるまで、ドラマを展開させていきます。
 ところが、その個人的な問題が、業務遂行に対して大きな障害となります。答えがわかっていながら、上司は、それを部下には教えない、部下にとことんまで考えさせます。動揺が見える部下に対して、一切の答えを出さずに、さらに、部下に考えさせ、答えに至るヒントを出し続けます。
一見、人を育てているとは思えないような、どちらかというと、追いつめているようにしか見えない指導の根源にあるのは、指導される当事者が、これまでの経験と感性を最大限に活かし、その上で、考えさせ、考えさせ、さらに考えさせることです。その裏には、必ず、君なら答えを出せるはず、そして、仮に出せなかったとしても私がカバーをするという強い信念が見え隠れします。
最後は、個人が持つ問題に真っ向から向き合わせ、業務遂行上、支障になっていたモヤモヤを解消させて、大きく成長させる、と、簡単に言うと、そんな内容です。
人を育てるということは、本来、大変なことなんです。
 「寄り添うこと」とは、失敗をしないように、または、自分の思いどおりに動かすように訓練することではありません。できる限り感情をくみ取り、適時、効果的な環境を作り出してあげることです。その最優先事項が、考える環境を整えるということです。自ら考え、行動に移す、失敗を繰り返しながら、成功させ、達成感や満足感を得る、この一連の繰り返しが、こどもたちの成長を促すのです。
 保育園で、こどもたちの大好きな遊びの一つに、砂場あそびがあります。砂をほじくり返して、バケツに入れて、運ぶところから始まり、山を作ったり、川を掘ったりと自然の地形づくりへと進みます。高い山を作ると、すぐに崩れてしまいます。そこで、先生方が登場です。裾野を広くとれば、高い山が作れること、砂場でも、トンネルもできることを一緒になって取り組みます。次回、それを思い出して、山や川や橋がどうしたらできるかを考え、実行し、成功させます。そうしたことの積み重ねが、成長の大事な要因となると考えています。

7月の予定 
  11日(火) プール開き
  25日(火) どろんこあそび(さくら、もも組)
  28日(金) どろんこあそび(すみれ、きく、ゆり組)

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