2024 12月 こどものくにだより 園長 北野暢隆
運動会が終わり、発表会が近づくこの頃になりますと、こどもたちの成長も目を見張るものが出てまいります。
「自己肯定感」ということばをお聞きになったことがあると思いますが、この秋の時期に大きくこどもたちが、この自己肯定感を高められているからなのではないかと考えています。
ご入園された時に必ずお話をするのが、「運動」と「食事」と「睡眠」の循環です。それぞれが質の良いものでないといけないことは、言うまでもありません。この循環によって、こどもたちの脳をはじめとした、からだ全体の適正な成長が望めるからです。
その上で、将来、必要とされるのが、「生きる力」言い換えると「前に進む力」を養うことだと考えています。
よく人生は、山に登ることに例えられますが、山頂がはっきり見える登山道を進んでいる人など、誰一人としていないはずです。岐路に出会うこともあるでしょうし、落石や熊に遭遇することもあります。天候が大きく変わって嵐に遭うこともあるはずです。その都度、事態を予想し、
的確に対処する術をより多く身につけている度合いが高い人ほど、より高い山へ安全に登りきることができるのです。そして、そこからの絶景を眺められ、また一つ大きな達成感が得られるのです。それには、低い山にどれだけ登り、経験値を重ねているかということに限るわけです。
より高い山に登るための訓練の場として、途中で引き返すこともあるかもしれません。
途中でつまずき、登頂できるのか判断を求められることに出くわすこともあるかもしれませんが、そうしたすべての経験が、より高い山への制覇の礎になるのです。
もう1点、大事なことは一人ではないということです。特に、わたしたちが生きていくうえで、一人ひとりが小さな社会と言われている家庭の中で生きています。町内会や、職場にも社会があります。その中で、それぞれが助け合いながら、また、相互に刺激をしあいながら成長しているのが人間なのです。他人の好ましい部分や羨ましいと思うようなことは、自覚がなくとも、自然に吸収し、成長の糧にしているはずです。その基本にあるのが、良好な人間関係なのです。それがないと、そもそも、学ぶべき点を受け入れる態勢が整わないからです。
春から、半年が過ぎ、こどもたち個々の成長が、集団の中でさらに成長の加速をさせています。そして、様々な行事において、成功と失敗を繰り返す中経験値を上げ、自己肯定感を高めてもらっているのではないかと考えています。
12月の予定
7日(土) たのしいつどい(発表会)
11日(水) ゆり組親子遠足(丹波立杭)
19日(木) ゆり組遠足(市立科学館)
25日(水) クリスマス会