2019 12月 こどものくにだより 園長 北野暢隆
11月17日に、大阪市住吉区で行方不明になった小学校6年生の女児が、1週間後の23日に無事保護されたというニュースを聞き、皆さん、安堵の胸をなでおろされたのではないでしょうか。
当初は、防犯カメラにも痕跡がないといわれ、計画的な誘拐犯か、もしかして、日本海沿岸でよくある拉致事件にでも巻き込まれたのではないかと、思いを巡らしておりましたが、ニュースでは、女児の相談に乗り、犯人が430kmも離れた栃木県の犯人宅まで連れ帰ったとのこと。内容はどうあれ、未成年者誘拐罪で厳しく罰せられることと思われます。
しかし、何よりも驚いたのは、SNS(インターネットを介して人間関係を構築できるスマホ・パソコン用のサービスの総称)を通じて、この女児がツィッタを通じて430kmも離れた犯人との接点を持ったことです。未成年のSNS利用率は、今や、小学生でも20%ほどということで、これを媒体にいじめや特に、今回のような犯罪に巻き込まれるケースは、稀ではないとのことです。
これまで、子どもたちと過ごされる時間には、スマホの使用を避けるようにお願いしてまいりました。その時間があれば、一言でも子どもたちに言葉をかけ、スキンシップを図っていただきたいと思うからです。外出時は、使うことがよくないと思っていても、周りの目を気にして、ついつい小さな子どもにスマホを与えてしまう。その結果、こどもの成長とともにスマホとの関係は、切り離せない状況になってしまいます。スマホなどのIT機器は、使い方によっては、成長する上で必要な国語力、人間関係の構築力、そして自己肯定感・自尊感情の低下につながるといわれている中、何もわからない子どもたちに本当に必要なものは何かを考えていかないといけないのではないかと思います。
山梨県道志村キャンプ場の小6女児行方不明事件は、いまだ解決はしていません。
子どもたちには、責任はありません。今回の一連の事件を通して、大事なわが子をどのように守り、どのように育てるのか、取り返しのつかなくなる前に、もう一度お考えになってほしいと思います。
12月の予定
14日(土) たのしいつどい
19日(木) ゆり組 親子遠足
25日(火) クリスマス会
29日(日)~1月3日(金) 年末年始休み