2020 8月 こどものくにだより 園長 北野暢隆
車での事件・事故といえば、運転する者にとって最初に頭に思い浮かぶのが、“あおり運転”ではないでしょうか。わが身を守るためにドライブレコーダーを装着するドライバーが、急激に増加したことをニュースで取り上げられていることが、それへの関心が高いことを物語っています。
大人は、そうしたわが身を守る術を持ち合わせていても、それができないのが小さな子どもたちです。春から夏にかけて、毎年、事故としてニュースで聞こえてくるのが、子どもの車内放置による、死亡事故です。
こうした悲しい事故に「なぜ、何時間も放置していたの?許せない。私は絶対にそんなひどいことはしない。・・・」皆さんがそう思われていることと思います。
しかし、専門医の話では、こうした事故は、皆さん、誰にでも起こりうる ということです。
特に、コロナ禍の影響により、様々なストレスを抱えておられる状態の中で、一瞬記憶が抜け落ちてしまうことがあるということです。
それでなくとも、子育てと仕事を両立されている皆様方にとりましては、いつでもその当事者になりうる可能性が高いと考えていいのではないかと思います。
同様に、毎年、駐車時に我が子や孫を事故に巻き込んでしまう痛ましいケースも耳にします。
車での事故ではありませんが、親御さんとの入浴中に、少し目を離した間に、バスタブ内で水死してしまったという取り返しのつかないことが実際起こっています。
まだまだ、判断がつかない、危機管理が備わっていない小さな子どもたちです。かといって、がんじがらめの箱入りでは、将来の自律性にかかわってくるという事態に陥ります。
一瞬の気のゆるみがないよう、しかし、常に目の届くところ、手の届くところで、伸び伸びと遊ばせてあげるという二律背反が、保育にとっても子育てにとっても難しいところです。
8月の予定
11日(火)~14日(金) お盆休み