2022 12月 こどものくにだより 園長 北野暢隆
ご入園される前の入園説明会では、必ずスキンシップと笑顔のあるコミュニケーションの必要性を皆さんにお伝えいたしております。それは、笑顔でいると脳の働きが活発になり記憶力がアップするといわれているからです。
「箸が転んでもおかしい年ごろ」これは、十代後半の女性を指してよく使われていた言葉です。
ちなみに、こどもは一日400回、おとなは、一日15回。これ、平均的な笑顔の数らしいです。
改めて、園内のこどもたちの様子を見ていると、午睡後の寝起きの悪いときを除けば、いたるところで、こどもたちの笑顔と笑い声が聞こえてきます。無垢な笑顔に勝るものはありません。
何百年も前のお話ですが、ある国の王様が、こんな人体実験をしたそうです。
50人の赤ちゃんを隔離し、適宜ミルクを与え排泄など衛生面の管理は、十分に行う。ただし、お世話をするときには、笑いかけたり、目を合わせたり、話しかけたりしてはいけない、つまり、人間的な愛情表現を一切、絶ったもとで、世話をさせたということです。
その結果、十分な栄養補給と衛生管理をされていたにもかかわらず、全ての赤ちゃんが死んでしまったそうです。
スキンシップや適切なコミュニケーションは、安らぎを感じる適正なホルモン分泌なされますが、この実験のように、そうでないと成長ホルモンの分泌が止まってしまい死に至ったのではと、言われています。
特に、近年、赤ちゃんがぐずるとスマホの音楽を聞かせたり、動画を見せたりすることで、その場をしのごうとすることへの問題が取りざたされています。
そういった環境では、こどもにストレスが溜まったり、情緒不安定で切れやすい子に育ったりすると言われています。
また、こどもたちは、ご家庭でのご両親のやり取りを必ず見ておられます。
ご家庭で、ご両親がスマホなどを手にしていることで、ご夫婦間や親子の会話が少なくなれば、こどもたちが記憶する言葉の数に影響します。言語力は、小学校へ進学されてからの授業の習得率の向上につながります。
また、ご両親の所作や会話は、こどもたちの表現力、記憶力、観察力や想像力の向上にもつながります。最近よく耳にし、求められている非認知能力の向上につながるものです。
やはり、おとなもこどもも、双方向の笑顔のある、表情豊かな会話に勝るものは無いということです。
12月の予定
10日(土) たのしいつどい(発表会)
15日(木) ゆり組親子遠足
27日(火) 避難訓練(洪水)