2024 9月 こどものくにだより 園長 北野暢隆
「暦の上では」とは、よく聞く言葉です。
この暦で言うと、間もなく秋になって1か月になろうとしているわけですが、まだまだ暑い日が続いています。それどころか、今年は、環境省が日々提示する「暑さ指数」を参考に外遊びを制限しているような毎日です。昔は、穏やかに季節の変化を感じ、季節の移ろいを楽しめたのですが、それも今は昔。
この暑さの中、夏の高校野球もつい一週間ほど前に延長戦の末、京都国際が初優勝を飾り、幕を下ろしました。見事な決勝戦で、両者ともに優勝旗をあげたいような試合内容でした。直近の10年間の決勝戦では、大差がついて勝敗が決まっていたことを考えると、0対0で延長戦にもつれ込んだということは、両者の実力は、かなり拮抗していたのではないかと思います。
それにしても、高校野球は年々、レベルが上がってきているように思います。大リーグで活躍する大谷選手が、高校時代に、160km/時のスピードボールを投げた。同じ高校生として、自分にもできると思わせたことにもよるのではと思います。
それに加えて、昔と変わっているのは見かけだけではなく、おそらく練習内容や甲子園に出るまでのプロセスが根本的に変わってきているのではないかと思います。これについては、監督の指示ではなく、自分たちが後悔しないように、自ら考え、それにより動くという、そんなチームが、報道で何度となく紹介されていることからも明らかです。
本番だけでなく、普段から、監督などが、様々な視点から考える環境を設けられているのが、良い結果に結びついているのでは、と思います。
結果よりも過程が大事とわかっていても、スポーツは、如実に結果が出るものです。そのため、どうしても目先が、結果に向いてしまうのは仕方がないことです。
部活に入っていれば、必ず、何度も「負ける」という経験をします。それは、決して取り返しがつかない経験ではなく、そこにこそ、成長の大きな鍵が隠されているのです。
部活内で、お互い励まし合い、気持ちを立て直す、そして、どうすれば勝てるのか、練習方法を考え直す。練習方法を見直し、場合によっては、根本的に見直し、気持ちを切り替えていく、その繰り返しが、個人や集団を強くしていくのです。
こどもたちの日々の成長においても同じことが言えます。
失敗を繰り返し、その都度考える習慣をつけさせてあげていただきたいと思います。
9月の予定
3日(火) すみれ、もも。さくら組親子遠足(神戸動物王国)