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1月園長だより

2025 1月 こどものくにだより  園長 北野暢隆
 昨年は、正月早々、目を覆いたくなるような大地震に見舞われた能登半島、翌日には、羽田空港における自衛隊機と旅客機との衝突事故ニュースが立て続けに飛び込み、いったいこの一年は、どうなるの?と思った、年始でした。もう一つ年始から暗い話が続きますが、交通事故に加えて、若年者の闇バイト、強盗事件がやたらと目に付いた一年でした。
 そんな中、ある未成年者による強盗殺人未遂事件の記事に目が留まりました。
その少年は、僅かなお金をとり、刃物で相手を傷つけるという犯行に及んだのでした。立派な強盗事件であるにもかかわらず、当の本人は、罪を犯していると思っていなかったというのが、わたしには、衝撃的な事でした。
 家庭環境はというと、ごく普通というより、どちらかというと、恵まれている環境にあると言った方がいいかもしれません。教育熱心で、幼少のころから英才教育を受け、一見すると恵まれた家庭環境の中で育てられたように思うところです。
 ところが、その背景には、父親の暴力があったようです。でも、犯罪に至った要因は、どうも、母親にあったのではないか、と言われています。
英才教育に始まり、全てにおいて、母親が敷いたレールを走らせる。
 「あなたは、考えないで良い、お母さんの言うとおりにすればよいのよ。」
 実際にそういったかは、定かではありませんが、母親の言うことに口を挟ませない。双方向の会話がなかったと、いうことです。
 そんな中、良し悪しの判断もつかないまま、母親の言うことに応えていこう、となったようです。
 加えて、仕事などの関係で、祖父母にあずかってもらう時間が増え、幼少期の多感な時期において、一番大事な保護者との関わりがなかったことによるものが大きいのではと言われています。
 知識などの認知能力と違い、社会性などの非認知能力を高めるには、より多くの人との関わりが大きな役割を果たしていきます。その入り口にいるのが、各ご家庭の保護者の皆さんなのです。
 考えること。小さいときから、考える習慣をつけること。そこには、こどもたちとの双方向のやり取りが大前提として必要です。しっかり考えることもまだできないこどもたちにとって、考える時間や、問題を整理するための時間は、できる限り長いに越したことはありません。
そして、少しずつご両親に自分の存在を認めてもらえる機会が増えるようになることで、自己肯定感も高まってくるのです。こどもたちとのスキンシップや言葉のキャッチボールについて、今一度、考えていただければと思います。

1月の予定
6日(月) 新年のつどい
10日(金) ゆり組カレー作り
31日(金) 豆まき

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