メニュー 閉じる

2022 6月 園長だより

2022 6月 こどものくにだより  園長 北野暢隆
 タケノコの旬の時期が過ぎ、若竹が気温の上昇とともにすくすくと育つ時期となりました。
 園児たちも新たに進級し、毎日、園庭で汗だくになって遊び回り、一段と大きくなられたようです。
 さて、今、学校では、「読解力や考える力を伸ばしていかないと」と躍起になっており、様々な取り組みが行われているところです。そんな中、就学前の時期に子どもたちには、何が求められているのでしょうか。
 それは「あそび」です。
毎年、年長クラスで、カレー作りを体験してもらいますが、この時に必ず伝えていることが、「カレーを作り、食べるときは、五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)をフルに使って味わうんだよ!」
 遊びも同じです。五感を使って、あらゆることにチャレンジ、トライすることで、膨大な知識が吸収されてくるのです。それは、今の時代で言うとタブレットやパソコンなどを使うことでは比べ物にはならないほどの情報量が蓄積されるのです。視覚だけではない、その他の感覚を使うことで、しっかりと記憶に刻み込まれるのです。そう、出来るだけ本物を見て触ることが基本なのです。遠足で動物園へ行った時には、キリンの匂いが分かるほど、数十センチまで近づいたり、水槽にいるカバを見て、みんなの口から出た、英語遊びで習った「ヒッポポタマスや!」、遠足で歩きながら合唱する姿など、本物と五感を使うことで、しっかりと学習につながっています。
 保育園では、友達同士、また、保育士と園児が、ご家庭では、ご両親と遊ばれることで、人間関係がさらに深まっていきます。良くも悪くも、社会における人間関係の基礎を築くのは、こんなところから始まるのです。絆が深まることで、さらに、関心をもって耳を傾け、理解しようとする、共感しようとする、そんな姿勢が期待できるはずです。「何回言わせるの!」そんな言葉は、私が保証しますが、こどもたちの耳には、まず届きません。
 ある著名な児童文学の研究者が、「本の世界に親しむには?」ということに対して、こんなことを言われていました。
「外で、いろいろな事をして遊んでいる子ほど、本を読んだ時に、スムーズに理解できている。」
 ひらがなを知っているだけではだめなのです。言葉を知っているだけでは、ダメなのです。豊かな遊びの中で、五感を通して体感することによって、そして、良好な人間関係ができて初めて、第三者のお話を自然に理解できるようになる、そのように考えています。

6月の予定 
  2日(木) バス遠足(すみれ、きく、ゆり組)万博公園
  6日(月) 眼科検診
  13日(月) 内科検診

Top