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2022年9月 園長だより

2022 9月 こどものくにだより  園長 北野暢隆
 ドッグイヤーという言葉をご存じでしょうか。人間の7年が犬の1年に相当することから、使われだした言葉です。特に、今の21世紀の時代が進む速さを示すときに使われています。
 その中でも、「早ければ、10年後の2030年には、AIが加速度的に進化し、今の仕事の50%がAIにとって代わる。」という、驚くようなニュースを皆さんもご存じのことと思います。
 これまでのように知識だけを詰め込むだけの教育では、これからの時代を乗り切ることができなくなってきている、そんな危機感が、国の施策にも出てきているような気がします。
 大学センター試験が自ら考えることにシフトした試験内容になってきていることがその表れではないでしょうか。当然、小学校から高校までの教育内容にも変化が見られつつありますが、授業というスタイルに変わりありません。
先生から教えてもらうこと、言葉による伝達事項は、いつまでも残ります。小学校へ進まれた当初は、ゆっくりとしたスピードのお話も内容もどんどん早くなり、難しくなっていきます。
 「学校が面白くない。学校の授業が分からない。ついていけない。」
その予防策としては、言葉をどれだけ知っているか、言われたことが、どれだけイメージとして、認識できているか、という点に今注目が集められています。
 社会に出てからは、専門用語などが増え、さらにコミュニケーション能力や語学力が問われます。
 コミュニケーション能力の基本は、語彙数であるといっても過言ではありません。
 その能力は、学校へ行ってからでは遅いのです。
就学前に、何故、「絵本の読み聞かせをしてください。」「言葉がけをしてください。」と強調して申し上げているかというと、就学前の今が、記憶するための大事な時だからです。今、語彙数を増やし、文章を理解する準備をしないと、本当にとんでもない事態を招いてしまうのです。
ひらがなを知っている、ことばが読める、文章が読める、読んだ文章が、すぐに映像として頭にイメージができる、これらの一連の動作ができて、初めて学校の先生の言うことが理解できるようになってくるのです。
過去、園でご購入いただいている月刊誌だけをよく読みこなしている園児がいましたが、卒園時には、驚くような国語力が備わっていたことがあります。
 一方、私のような高齢者が、「人の名前が出てこない」「物をどこに置いたか忘れた」というのは、単なる痴呆の始まりとして済ませられますが、今、若い人の間でも同じような状況が起こっているというお話をよく聞きます。こうした物忘れは、スマホの使い過ぎによる「脳疲労」が原因と言われています。
小さなこどもたちには、出来る限り言葉がけをしていただきたい。絵本の読み聞かせをしてあげて欲しい。家族でいるときには、スマホを使わないようにしていただきたい。そんな時間があれば、出来る限り言葉がけとスキンシップを図ってあげて欲しい。一番お願いしたいことです。
9月の予定
  16日(金) お誕生日会
  21日(水) お月見会い

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