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2023年6月 園長だより

2023 6月 こどものくにだより  園長 北野暢隆
 「飽食の時代」と言われて、何年になるでしょうか?
 昔のことを言えば、すぐにお若い人に笑われてしまいますが、これを食べなければ、次にいつ、あり付けるのかわからないという、今では、信じられないような、そんな時代が戦後も長く続きました。
 その時と比べると、今直ぐに食べなくとも、お腹が減ったときに、食の専門家が日々研究したおいしいものをファストフード店やコンビニエンスストアに行けば、いつでも簡単にあり付ける現在は、恵まれていると言える半面、有り余る食に対して、有難さが消え、執着心や関心度がますます低下し、それが、健康面や発達、成長面に大きく影響を及ぼさないか心配です。
もはや食は、空気と同じになってしまったようです。溺れたときに、空気のありがたさがわかるように、砂漠でのどの渇きから、ガソリンを飲む羽目になったときに、水の大切さがわかるように、環境問題や戦争で、食料の供給が止まってからでは、後悔、先に立たずです。
国では、以前から食育に力を入れています。食の大切さをわかってほしい。食への関心を高めて欲しいと考えています。食べることは、腹を満たすことだけではないからです。
 例えば、人の活力源と言われているご飯やパンに含まれている炭水化物は、車で言うガソリンです。肉類などに含まれているタンパク質は、不足すると免疫機能が低下し、抵抗力も弱くなってしまいます。コロナウィルス、インフルエンザ等の感染症にも打ち勝つためには必要な要素です。また、脳内の神経細胞は、タンパク質と深い関わりを持っており、タンパク質が不足すると、集中力が低下してしまいます。
牛乳などに含まれるカルシウムは、骨や歯を丈夫にする以外に、血液を固まりやすくし、興奮する気持ちを抑え神経を安定させる力を持っています。
 野菜などに含まれている十数種類のビタミンは、免疫機能があったり、脳や神経系の疲れを軽減してくれる作用があったり、様々な機能を持ち合わせています。
 4月には、「運動」、5月には「睡眠」、今月は、「食」をテーマにおたよりを書かせていただきました。この3つの循環を大事にされているメジャーリーガーの大谷選手が、何よりの手本です。第二、第三の大谷選手のような元気で聡明なこどもたちが育っていくためにも、各ご家庭で、好き嫌いのない、様々なバランスの良い食材をこどもたちが喫食されることを願います。

6月の予定
  5日(月)  眼科検診
  9日(金)  市立科学館遠足(ゆり組)
 22日(木)  万博バス遠足(ゆり、きく、すみれ組)

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